鍵を握るのは「臨場感」と「音楽」!? 「応援上映」とともに言及された映画作品ランキング 2023.06.16 17:00 UP

映画館で登場人物への応援や歓声など思い思いの声掛けをする「応援上映」。
新型コロナウイルスの感染拡大以降自粛されていたが、拍手や鳴り物、サイリウムによる、無発声での応援など形を変えて上映が続けられ、新型コロナの5類移行後は「発声はマスクをした状態のみ可」など条件付きではあるものの、徐々にこの形式での上映が再開されつつある。
そこで今回は過去1年間に「応援上映」とともにツイートされた映画ランキングを発表する。


  1. RRR41,979tweet

  2. 映画刀剣乱舞ー黎明ー29,918tweet

  3. THE FIRST SLAM DUNK22,560tweet

  4. KING OF PRISM by PrettyRhythm19,666tweet

  5. 犬王18,286アカウントtweet

  6. BTS: Yet To Come in Cinemas15,615tweet

  7. グリッドマン ユニバース12,426tweet

  8. リョーマ!新生劇場版テニスの王子様12,312tweet

  9. ONE PIECE FILM RED6,559tweet

  10. ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”6,335tweet


記事内のツイート集計範囲:角川アスキー総合研究所が独自に定義したエンタメ関連全量ツイート
集計期間:2022/04/01~2023/04/30
集計方法:Realtime trend analyticsを利用



1位は2022年10月21日から上映をスタートしたインド映画『RRR』。口コミが口コミを呼び、2023年6月現在でも様々な映画館で応援上映が行われている。
特に3月13日に発表された第95回アカデミー賞で「naatu naatu」が歌曲賞を受賞して以降、テレビのバラエティ番組や情報番組でも「naatu naatu」のダンスシーン再現企画が行われたことなどにより、息の長いコンテンツとなっている。
なお、『RRR』の応援上映はマスクをつけた状態での発声やペンライトやサイリウムによる応援のほか、タンバリンや鈴などの鳴り物の持ち込みも可能。一部映画館ではタンバリンの貸し出しを行っており、作品名とともに「タンバリン」がツイートされている例が多数見られた。





2位は2023年3月31日に公開された、人気ゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』の実写版映画第2作『映画刀剣乱舞ー黎明ー』。同作の応援上映は本編上映前に鈴木拡樹さん、荒牧慶彦さんによる応援上映指南映像が放映されており、その感想なども拡散されている。




3位は人気バスケ漫画『SLAM DUNK』を、原作者の井上雄彦さん自らが監督となり制作したアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』。同作の応援上映は試合観戦と同じ感覚で歓声や声援を送ることが出来ると人気となっている。




また、同作は韓国で大ヒットを記録しており、「湘北高校専用応援上映」「桜木花道応援専用」など、応援する学校やキャラクターを限定した応援上映が人気だというツイートが話題を呼んでいる。





「応援上映」は女性ファンによって支えられている!?


上位10作品を言及したユーザーの性別年代で分析すると、30代男性から熱い支持を得た『グリッドマン ユニバース』、30代女性が最も多くツイートした『BTS: Yet To Come in Cinemas』『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』以外の7作品はすべて20代女性によるツイート数が最も多いという結果となっている。
なお、男女比でも男性によるツイートが8割を占める『グリッドマン ユニバース』、男女比がほぼ同数の『ONE PIECE FILM RED』以外の8作品は女性によるツイートが6割以上を占めている。
この理由としては、後述するように応援上映と女性人気の高いコンサートやミュージカルの親和性が高いこと、一般的に男性人気が高いホラー映画やアクション映画、サメ映画などの応援上映は「絶叫上映」と呼称されるケースが多いことなどが挙げられる。

上位作品の共通点は「音楽」


また、上位にランクインしている作品に共通しているのは「音楽」。ミュージカルやライブシーンを含むなど、上位10位までのうち7作品が音楽を主要な要素としている。
インド映画らしく躍動感あふれるミュージカルシーンが話題の『RRR』はもちろん、8位『リョーマ!新生劇場版テニスの王子様』もキャラクターソングがミュージカル風の映像ともに披露される。




また、アーティストが重要な役柄として登場する5位『犬王』、9位『ONE PIECE FILM RED』も作中でライブパフォーマンスが行われている。
さらに、「応援上映」という上演形態を広く普及した作品として知られる4位『KING OF PRISM by PrettyRhythm』も「プリズムショー」と呼ばれるライブパフォーマンスが作品の中核をなしている。

そのほか、特筆するべきはコンサート映画の存在。3次元のアイドルや歌手のコンサート映画が上位30位中5作品ランクインしており、
中でもBTSの釜山コンサートを記録した『BTS: Yet To Come in Cinemas』、嵐のライブツアーを記録した『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM』がTOP10入りしている。

その理由としては応援上映のほとんどが「その作品のリピーター」をメイン客としており、ストーリー要素の強い作品よりもライブやショーの要素が強い作品の方がリピートされやすいこと、作品によってはサイリウムやうちわでの応援が可能など、コンサート会場でのライブ鑑賞との親和性が高いことなどが挙げられるだろう。




『映画は静かに見るもの』という従来の概念を大きく覆し、爆発的に普及した応援上映。
今後もより多くの作品で上映が開催される予定なので、
サブスクでゆるーく見る映画も楽しいけど、これまでにない映画鑑賞を体験したい方は映画館に足を運んでみてはいかがだろうか。


(倭人速報編集部:霜月)

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