2022年の秋季クールが終了した。
漫画原作作品や、待望の人気シリーズ続編で豊作だった今期、お気に入りの作品には出会えただろうか。
倭人速報では、前回集計後の11月中旬～1月初旬に投稿された、秋季クールアニメタイトルを含むツイートを集計。ランキング形式で発表しつつ、作品の注目度やトピックを分析する。

1. 機動戦士ガンダム 水星の魔女1,516,668ツイート


2. ぼっち・ざ・ろっく！1,425,452ツイート


3. チェンソーマン1,194,764ツイート


4. 僕のヒーローアカデミア709,712ツイート


5. ブルーロック529,101ツイート


6. SPY×FAMILY495,507ツイート


7. ゴールデンカムイ232,101ツイート


8. BLEACH 千年血戦篇164,288ツイート


9. アイドリッシュセブン Third Beat!163,875ツイート


10. うる星やつら149,744ツイート

記事内のツイート集計範囲：角川アスキー総合研究所が独自に定義したエンタメ関連全量ツイート
集計期間：2022/11/21～2023/1/9 ※2022年秋アニメとして放送開始の作品のみ対象
集計方法：Realtime trend analyticsを利用

集計期間中の作品別ツイート数ランキングは、秋季前半に集計したランキングから変動が起こった。
▶前回：2022年秋アニメも折り返し！注目作品2大巨頭に迫るダークホースアニメは？




前回はツイート数ランキング2位だった『チェンソーマン』は秋季後半では3位となった。放送前時点での注目度の高さが試されるも、粒ぞろいの中で話題を独占することは叶わなかった結果だ。

前回から引き続き首位を守った『機動戦士ガンダム 水星の魔女(以下、水星の魔女)』は、最終12話のハードな展開が大きく話題となった。学園モノという間口の広い設定から、一気にガンダムシリーズの伝統であるシビアな雰囲気に落とし込まれた形だ。

『ぼっち・ざ・ろっく！』は、放送前にはほとんど注目されていなかった。前回集計時点で作品ツイート数が7位に上昇しており、話題拡散の勢いは目を見張るものがあった。秋季後半では首位にあと一歩というところまで食い込み、2位となった。
▶「ぼっち・ざ・ろっく！」今の話題はこちら

『水星の魔女』『ぼっち・ざ・ろっく！』のワンツーフィニッシュ。視聴者層を分析。

秋季クールで特に際立って話題となった作品は『水星の魔女』と『ぼっち・ざ・ろっく！』の2作品で間違いないだろう。
かたや歴史あるSF戦記モノの最新作、かたや日常4コマ漫画原作のアニメ化と、まったくタイプの違うアニメが覇権を争った形だ。

それぞれの作品名ツイートの男女別年齢帯を見てみると、作品がどういった層に支持されたかが見えてくる。



『ぼっち・ざ・ろっく！』も『水星の魔女』も30代男性が最も多く作品名ツイートをしていることは同様だが、『水星の魔女』では次点が40代男性となる。『ぼっち・ざ・ろっく！』は20代・40代男性がほぼ同数のツイート数に落ち着いており、『水星の魔女』のほうがファンの年齢層がやや高いことが分かってくる。

しかしながら、女性のツイート数を見てみると、『ぼっち・ざ・ろっく！』に比べ『水星の魔女』のほうが多くなる。それも20代に至っては、『水星の魔女』ツイート数での男女差が相当少ない。
『ぼっち・ざ・ろっく！』の視聴層がほとんど男性に集中しているのに対し、『水星の魔女』は若い女性にもリーチしている。ガンダムシリーズの女性ファンは透明化されることがままある印象だったが、今作にもしっかりと女性ファンが確認できた。
▶「機動戦士ガンダム 水星の魔女」今の話題はこちら

『ぼっち・ざ・ろっく！』原作者のはまじあきさんは、元々は少女雑誌「ちゃお」に投稿していたが、萌え系漫画を描きたい指針が固まり、萌え系雑誌の王道である「まんがタイムきらら」に移籍した経験を持つ。
とはいえ、『ぼっち・ざ・ろっく！』は、シンプルな萌えのみで片付かないアニメとして秋季を駆け抜け、音楽関係者からの評価も高い。



筆者は世間人気に尻を叩かれて『ぼっち・ざ・ろっく！』に手を付けたタチだが、なるほどこれは良いアニメだった…と食わず嫌いを反省した。

秋季クールは豊作ゆえに「チェックしきれない！」という人も多かったかもしれないが、腰を落ち着けて一気見するのも楽しみ方のひとつだ。気軽に後追いしてみるのも良いだろう。

(倭人速報編集部：ニシノ)