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歯科衛生士
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2025.11.26 05:00
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「入れ歯が合わないのは歯医者の問題。リハビリとは関係ない」
このように考えてしまうと、結果的にリハビリの効果を十分に引き出せない可能性があります。
リハビリの現場で、こんなふうに切り分けていないでしょうか。
「入れ歯が合わないのは、歯科の領域だ」
「口腔内トラブルは、リハビリとは別問題」
「リハビリは運動療法に集中すればいい」
確かに、義歯の調整そのものは歯科医師・歯科衛生士の専門領域です。
一方で、近年の研究やガイドラインでは、入れ歯を含む口腔機能とリハビリテーションの成果が密接に関連していることが、繰り返し指摘されています。
「口腔機能と全身機能の連動」がリハビリ領域でも重視されつつある、というのが現在の流れです。
【義歯不適合がリハビリに影響しうる主なルート】
1)栄養面への影響
義歯の痛みやぐらつきで、食事量が減る
その結果、エネルギー・タンパク質摂取が不足しやすくなる
低栄養やサルコペニアが進行すると、筋力や持久力の向上が得られにくくなる
高齢者では、「咀嚼しづらさ」と「栄養状態の悪化」が関連することを示した研究は複数あり、義歯不適合もその一因になりうると考えられています。
2)姿勢・バランスへの影響
噛み合わせの高さ(咬合高径)が低くなると、頭部前方位になりやすい
頭位の変化は重心位置や姿勢制御に影響し、バランス機能に悪影響を及ぼす可能性がある
咬合と姿勢・重心動揺の関連を示す報告は国内外にあり、「噛み合わせの変化が姿勢・バランスに影響しうる」という点は、専門家の間でも共有されつつあります。ただし、具体的な「○mm低下で△%重心動揺増加」といった数値は、研究条件によって異なり、一律には言えない点には注意が必要です。
3)嚥下機能への影響
咀嚼筋の活動が低下すると、嚥下時の協調運動にも影響しうる
義歯を外した状態では、舌圧や嚥下圧が低下するという報告もあり、誤嚥性肺炎リスクとの関連が議論されています
嚥下障害の評価では、義歯装着の有無を含めて口腔機能を確認することが推奨されつつあります。
4)運動学習・活動性への影響
口腔からの感覚入力が乏しいと、咀嚼や嚥下に関連する脳領域の活動が低下するという画像研究もあり、
「よく噛めること」が活動量や意欲、認知機能と関連しうることが示唆されています。
このあたりはまだ研究段階の部分も多いですが、「口腔機能が全身機能・活動性に影響しうる」という方向性のエビデンスは積み上がってきています。
【実臨床で報告されていること】
個々の数値は研究によって異なりますが、概ね以下のような傾向は、多くの報告で共通しています。
義歯不適合や未装着の高齢者では、食事摂取量が少ない
体重・筋肉量の減少がみられやすい
ADLや歩行の回復が遅れやすい
義歯調整や新製、義歯で噛める硬さへの食事調整、舌圧トレーニングなどを組み合わせることで、食事摂取量の増加
体重・除脂肪体重の改善
誤嚥性肺炎の減少
在院日数や機能回復の指標の改善
といったポジティブな変化がみられたとする報告もあります。
個々の研究で示されている「○日短縮」「○kg増加」といった具体的な値は、対象患者や介入内容によって幅があるため、ここではあえて数値を強く断定せず、「改善につながる報告がある」というレベルにとどめています。
ガイドライン等での位置づけ(2024年前後の流れ)
倭国老年医学会や口腔ケア関連の学会、サルコペニア関連のガイドラインでは、
「サルコペニア評価や高齢者評価の中で、口腔機能・義歯状態を含めた評価を行うこと」が推奨されています。
回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケアの文脈でも、
歯科・歯科衛生士との連携や、入院・入棟時点での口腔機能評価・ケア介入の重要性が繰り返し言及されています。
倭国リハビリテーション栄養学会の提言や解説でも、
リハ栄養ケアプランに「口腔機能」「咀嚼・嚥下機能」「義歯の適合状況」などを含めて評価することの重要性が示されています。
#リハ栄養 #リハ栄養における誤解 #口腔機能 #義歯 #多職種連携 November 11, 2025
AIってたまに変なこと言ってくるから、ツッコミしながら会話してる。それが面白いんだけど笑
#歯科衛生士 #4コマ漫画 #朝活 #習慣化チャレンジ https://t.co/LnmdXlbwKB November 11, 2025
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