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星の王子さま
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2025.11.29 06:00
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おはようございます☀️☁
【イーブックの日】
本には人生をも変えてしまうような不思議な力があり、子どもの頃に読んだ懐かしい本も電子書籍なら手元で探せる。さまざまな可能性のある電子書籍を通して本を読む人が増えて欲しいとの願いを込めて、国内最大級の電子書籍販売サイト「ebookjapan(イーブックジャパン)」を運営する株式会社イーブックイニシアティブジャパンが制定。
田中太郎、42歳。職業は「紙の本の整理係」、つまり古本屋の店員だ。
毎朝、開店前に店の奥で埃まみれの文庫本たちに「おはよう」と挨拶するのが日課だった。
本たちは返事をしないけど、なんとなく「今日もよろしくね」と聞こえる気がしていた。
ある日、店の前に見慣れない自動販売機が置かれていた。
缶ジュースではなく、画面に「電子書籍 1冊100円」と書いてある。
試しに100円玉を入れると、ピロン、と音がしてスマホに一冊の本が届いた。
タイトルは『#星の王子さま』。
子どもの頃、図書室でボロボロになるまで読んだ、あの同じ本だった。
太郎は店の奥に座って、懐かしくページをめくった。
……めくれない。指でスワイプするだけだ。
でも不思議なことに、ページを進めるたびに当時の記憶が鮮やかに蘇ってくる。
小学校の図書室の匂い。
隣の席の山本くんが「蛇が象を飲み込んだ絵、怖いよね」と囁いた声。
給食のミルメークの甘ったるい味まで。
あまりにリアルすぎて、太郎は思わず涙が出た。
その瞬間、店の棚に並んでいた紙の『星の王子さま』が、ぽとりと床に落ちた。
表紙を開くと、中から小さな手紙が一枚。
『もう僕のことは忘れてもいいよ。
でも、たまには指でページをめくって、紙の匂いを思い出してね。
——紙の王子さまより』
太郎は慌てて電子書籍を閉じ、床に落ちた本を抱き上げた。
すると今度はスマホが震えて、画面に文字が浮かんだ。
『ねえ、ちょっと寂しくない?
僕ならいつでもどこでも一緒にいられるよ。
飛行機の中でも、トイレの中でもね♪
——電子の王子さまより』
店内が急に騒がしくなった。
棚の本たちが次々と床に落ち、手紙を吐き出し始める。
『私たちはもう古いのかな……』
『指紋がつくのが自慢だったのに……』
『でも電子書籍って、しおり挟めないよね?』
一方、スマホの画面では電子書籍たちがパレードを始めていた。
『俺たち、バックライトで光るぜ!』
『バッテリーが切れたら終わりだけどな!』
『でも充電すれば永遠だろ?(物理的に)』
太郎は頭を抱えた。
「どっちもどっちだよ……!」
そのとき、店の入り口のベルが鳴った。
入ってきたのは、小学校低学年くらいの女の子だった。
「すみません、『星の王子さま』ありますか?
学校で読むことになったんですけど、紙の本がいいって先生が……」
太郎は一瞬、棚とスマホを見比べた。
そして、床に落ちていた少し黄ばんだ紙の本をそっと女の子に差し出した。
「これ、昔僕が読んだやつなんだ。
大事に読んでね」
女の子が嬉しそうに抱えて帰ると、棚の本たちが静かに元の場所に戻っていった。
スマホの中の電子書籍たちも、少し拗ねたように画面を暗くした。
閉店後、太郎は店の明かりを落としながら呟いた。
「電子書籍は確かに便利だ。
でも、人生を変えるほどの力があるのは……
やっぱり、誰かに手渡されたときの、あの重さなのかもしれないな」
その夜、自動販売機はどこかへ消えていた。
でも太郎のスマホには、いつの間にか新しい本が増えていた。
タイトルは『紙の本が嫉妬した日』
著者名:不明
……今、こうしてあなたが読んでいるこの物語も、
もしかしたら誰かの人生を、少しだけ変えてしまうかもしれない。
紙でも、画面でも、どっちでもいい。
ただ、本が誰かの手に届くこと。
それだけで、世界はちょっとだけ優しくなるから。
11月29日 (土)
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いい肉の日
今日から1日たった15分だけ、本を読んでみない?
15分って、スマホの無限スクロールに消えてる時間の一部でしかないよ。
その15分を“未来の自分への”投資”に変えたら、1年後にはあなた、別人レベルで賢くなってる。 November 11, 2025
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