満20周年 (^^)

外貨両替事業を創業し本日2025年12月2日で満20年になります。

つまり2005年12月2日に会社登記をしました。

当時は若干25歳でしたが現在45歳です。

しかしながら登記した日はよく覚えてますね。

感覚的には足がすくむ思いをしながら無機質な九段下の法務局の建物へ入っていき、

これまた窓口での機械的事務作業で手続きがあっさり終えたことで、

何のイベント感もなくただ一人孤独に作業を終えて帰路についた。私の心境は、あぁとうとう起業してしまった。本当にこれで食っていくのか、でも後戻りできない、大丈夫か俺の人生。という不安でしかなかったです。

その日は何の変哲もない平凡な1日でしたが、それから20年経ち会社は残って事業も継続している、当時は夢にも思ってないですね。かといってこうなりたいという希望もあったわけではなく、理想や偉い理念なんかもないです。

これいけるんじゃないかという、経験がもとにはなっていましたが下心というか野心というかがあって。でも

正直、確信も自信もなく、準備期間も資産も費やしてしまったのもあり、後に引けずに無謀にも踏み出したことを最も自覚していたのは自分であって全く見えない将来を突き進まなければならない立場に恐怖のような感覚が常にありました。

起業後はその不安がまさに現実化し、実際には並大抵の人では乗り切れないだろうという絶望が直ぐに襲ってきました。そう、食えない期間ですね。

応援してくれる投資家やパートナーはおろか、同僚、仲間もいない中で、孤独に仕事をしていても収入がないどころかただでさえ少ない資産が日毎に流出していくという状況はまさに蟻地獄に堕ちていく精神状態で、同年代で自分が最も不運、不幸であると思えていた苦しい日々でしたね、何とかしなきゃ、でも何をしたらいいかわからない、何もできない、金もない、顧客もこない。

働いても働いても収入がなく、それが改善される見込みも目標も希望もなく、それでも諦めずに続けられる人は、いない。というのが常識であり当然ですが準備期間も含め本業では稼げなかった風前の灯火期間が約3年間ほどありました。

そんな事業は止めなければいけないのはわかっていたのですが、止めることもピボットすることもできずにいたので諦めなかったのではなく、単に動けなかったというのが正しい表現だとは今になって思えます。

起業のハードシングスは間違いなくその起業直後の数年です、あの頃は本当に絶望というにふさわしい底辺を這いずり回る期間で、勉強し良い学校を出てまっとうな企業に就職して地道に生きるという一般的価値観を捨ててしまった後悔に苛まれ続けて、自己嫌悪にもなりますます自信を失っていくのですから負のループから一生抜け出せないのではないかと20代半ばではまぁ誰もが思うでしょう。

その後にリーマンショックへ昇華する金融危機の勃発で円高になり外貨が飛ぶように売れる奇跡が起きてそこから徐々に機首が上がりだすのですが、あの食えない実家ニート時代を乗り越えたのが起業人生のすべてだったのかな。

一説には起業し20年生存する会社は0.3％という統計があるようですが、疑心暗鬼の五里霧中を駆け抜けて絶望の谷を脱することが出来たのは幸運ではありましたが、まさにそれくらいの確率かもしれません。

その後、自らの失敗で重度のうつ病になるという再び絶望の谷に堕ちるという経験もあるのですが、起業にはとにかく絶望が必須項目のようでそれも何とか他者に助け出してもらうという受動的救済が起き、今は有難くサバイバルできているのですが、

結論、起業したことは　とてもよかった　と思っています。

経済面もさることながら、常に意思決定の連続に晒されるので自ずと成長できるし、損しないよう、出し抜かれないよう常に俯瞰し観察する習性がつき隙あらば狙っていく。何というか理性的ではあるが野生化しているような主体的なそんな立場は刺激的で好きですね。

起業前に商品先物取引のブラック新規営業やって、パワハラFXディーラやってとその社会人時代でも絶望や辛酸をなめるうだつが上がらない期間と思えた日々がすべて今の大きな礎になっていて、20代での経験が自分自身の9割を形成していると、今となっては辛いことが大きく好転する経験となるのを骨身にしみて理解しているので、本当は声を大にして伝えたいのですが。

今ではおかげさまで多くのお客様、従業員がいますので景色は様変わりしました。

本当は1年前の20年目に20周年と掲げることは出来たのですが、これから何か記念すべきことぶち上げたいですね。

おめでとうございます、ありがとうございます。 December 12, 2025