ハレーション トレンド
0post
2025.12.06 22:00
:0% :0% (-/-)
人気のポスト ※表示されているRP数は特定時点のものです
企業の研究がアカデミアと違う最大の点は、『リサーチクエスチョンの土台に事業利益がある』ということなんです。一番偉いのはRQでなく、事業利益です。RQは事業利益を遂げるための手段なんです。大学ではRQの存在意義は自明ですが、企業ではそうではない。
だから企業研究者に最も必要なスキルは『事業利益をRQに翻訳する』ということです。これ、企業と大学では研究者の役割が全く違うってことなんですよ。
この一見相反する二つの間に落とし所を見つけることこそ企業研究者の本領であり、最も面白みのあること。なのでよく言われる『企業研究者になると好きな研究できない』というのは、大学での研究者の役割をそのまま企業に持ち込んでしまっていることによる誤解なんですね。
RQを作ることは研究スキルですが、事業利益をRQに翻訳することはビジネススキルです。企業研究者を採用する側が口を揃えて言うのは『事業利益とRQを翻訳できる人材が欲しい』ということであり、これができずに面接で落とされるというのが研究者が落とされる最多の理由です。
考えるんですよ。まず自分の部門、上長にとっての事業利益とは何かを。まずここを感知し、言語化すること。そしてそこからRQを作るんです。科学的合理と事業利益という、時に相反しがちな二つに橋をかけるんです。それはさまざまに矛盾を内包する試みです。部門と個人の矛盾、科学と事業の矛盾、チームの仲間のなかの矛盾。ハレーションのリスクがあちこちに潜んでいる。
スリリングでしょ?
これこそが企業研究者の醍醐味であり、そこに職能としての色気があるんだよ。 December 12, 2025
2RP
<ポストの表示について>
本サイトではXの利用規約に沿ってポストを表示させていただいております。ポストの非表示を希望される方はこちらのお問い合わせフォームまでご連絡下さい。こちらのデータはAPIでも販売しております。



