八木亜希子 love & melody ラジオ
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2025.12.06 22:00
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XnoveL(小説)
#ラブメロ♪旋律のない恋の唄
【桐生陽菜の恋の唄】
スピンオフ┃酔っ払い親父たちの聖夜
── 陽菜&優真が公園に行っている約20分間──リビングはさらにカオスと化していた。
剛(顔真っ赤、ネクタイを頭に巻いて)
「透真さぁん! もうビールじゃ足りねぇ!
俺の秘蔵の芋焼酎出すぞー!
25度だ! 25度!」
透真(同じく真っ赤、シャツのボタン3つ開いて)
「おお! 受けて、
立ち、ますっ!(敬礼)
米焼酎派ぁ、だけど、
負けま〜せん〜よっ(敬礼)!!」
美咲(呆れつつも楽しそうに)
「もう二人とも子供みたい……
はい、おつまみ追加よ~♪」
唐揚げの山をテーブル中央にドーン。
剛が「うおおお、美咲〜最高〜!」と叫びながら唐揚げを3個同時に口に突っ込む。
剛(口いっぱいにして)
「でもはぁ、とぉまはん(透真さん)!……ふひのはふな(うちの陽菜)と、ふーは(優真)くん、このはは(まま)へっほん(結婚)ふるんひゃへ!?」
透真(芋焼酎ロックをぐびっと)
「くぅっ!!な、なんですって?!」
美咲
「あんた、口に物を入れて喋らないの!」
剛
「(もぐもぐ……)んぐっ」
美咲(苦笑いしながら)
「もう、二人とも飲み過ぎよ!
……でも可愛いわよね〜あの子たち♡」
剛&透真(同時に)
「「プッリティーーー!!!」」
とグラスをカチン!
剛
「しかしよ〜透真さん……
男手一つで優真くん育てて、
あんなに優しくて真っ直ぐな子に
育つってぇさ、すげぇよ……」
透真(急にしんみり)
「いや……俺なんか、
ずっと仕事ばっかで……
優真には苦労かけて……。
でも今日、陽菜ちゃん見てて
思ったんですよ。
あいつ、ちゃんと……
ちゃんと幸せになれるって
……ぐすっ」
剛(涙目で透真の肩をバンバン叩く)
「なるよ! なるなる! うちの陽菜が幸せにすっから!!」
美咲(スマホでこっそり録画しながら)
「ふふ……後で陽菜に見せたら卒倒するかしら」
そのとき、玄関のチャイムが鳴った。
剛
「おっ! 帰ってきたか!?」
透真
「早いな! まだ20分しか経ってないぞ〜?」
美咲がドアを開けると、そこには……
近所の佐藤さん(70歳)が、杖ついて立っていた。
佐藤さん
「いやぁ〜すまんすまん! 剛ちゃん!声がデカすぎて5軒先まで聞こえてたぞ!
クリスマス楽しんでるのはいいけど、ちょっと静かにしてくれんかね〜」
剛&透真
「「すみませんでしたーー!!!」」
(その場で土下座)
美咲(爆笑しながら)
「あらあら、近所迷惑パーティーになっちゃったわ」
結局、佐藤さんにも唐揚げを押しつけて帰ってもらい、3人は再び乾杯。
剛
「しかし……子供たち、遅いな」
美咲
「公園でイチャイチャしてるんでしょ♡
ほっといてあげましょ♪」
透真(ニヤニヤ)
「青春だなぁ……」
剛
「俺たちも昔は……」
美咲
「はーいストップ!私たちの話はなし! 」
リビングに再び爆笑が響き、外では雪がちらつき始めた。
公園でキスを交わした二人はまだ知らない。
自分たちの親父が、自分たちの恋を全力で応援しながら、最高にバカで最高に温かい夜を過ごしていることを。
スピンオフ┃酔っ払い親父たちの聖夜 December 12, 2025
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