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ほうじ茶
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2025.12.06 03:00
:0% :0% (40代/女性)
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櫛で髪を丁寧に梳き終えた後、俺はドライヤーのスイッチを入れた。 「熱くないか?」と問いかけながら、風を送り、指先で彼女の髪を遊ばせるように乾かしていく。 湿り気を帯びていた栗色の髪は、温風を受けるたびにふわりと軽くなり、部屋中に甘いシャンプーの香りを漂わせた。
「……はい、乾きました。ありがとうございます」
完全に乾いた髪を嬉しそうに撫でる彼女と共に、俺たちは部屋を後にし、夕食が用意された個室へと向かった。
テーブルの上には、季節の食材をふんだんに使った料理が静かに並んでいる。 俺たちは湯呑みに注がれたほうじ茶で喉を潤し、箸を手に取った。
「ん……おいしい」
炊き合わせを口に運んだスティルインラブが、ほっとしたように目尻を下げる。 食事の間、彼女はずっと機嫌がよさそうで、時折髪に手をやっては、ニコニコと穏やかな笑みを浮かべていた。
「そんなに嬉しそうにしていると、こっちまで嬉しくなるな」
俺がそう声をかけると、彼女は箸を置き、両手で頬を包むようにして首を傾げた。
「ふふ、顔に出ていましたか?」
「ああ。……もしかして、さっきのお願いも、リストに入っていたのか?」
俺が見せてもらった、彼女のやりたいことリスト。 俺の問いかけに、彼女は「当たりです」と小さく頷き、口元を手で隠して上品に微笑んだ。
「お風呂上がりに髪を乾かしてもらうの、ずっと憧れだったんです。……なんだか、すごく大切にされている気がして」
「そんなことでいいなら、いつでもやるよ」
「……『そんなこと』だなんて。私にとっては、特別なことなんです」
彼女は熱いお茶を一口啜り、ほうっと白い息を吐く。湯気の向こうで、彼女の赤い瞳が優しく揺れていた。
「リストのことをトレーナーさんが知っていてくれて、それを叶えてくれる。……その事実だけで、ご飯が何倍も美味しく感じます」
そう言って、彼女はまた一口、料理を口に運ぶ。 派手な喜び方ではない。けれど、その静かで深みのある微笑みは、彼女が今、心の底から満たされていることを如実に物語っていた。 December 12, 2025
@chinatty_gal ほうじ茶最高だよ👍
٩( `꒳´* )วタタタタタタタタタタタタ----…(逃げた道を戻ってる)
ちなちゃん大好きだぁぁぁぁぁ!!!.../// December 12, 2025
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