ceros トレンド
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2025.11.24 00:00
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__これは、一人の男が親友を取り戻すために時を繰り返す、『偉大』な物語。
"Zerost"
Valo・LOLのユーザーから広く愛されるこの名前は、元はあの"Ceros"が使っていたものであることを知る者も随分と少なくなった。
『なあ、なんでお前俺の名前とったん?』
『普通にお前の悪評広めるためだねw』
『最悪w』
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時に2025年 11月
今日の東京は随分と冷える。
まだクリスマスまで一ヶ月もあるというのに、電光掲示板からはケーキの予約宣伝が鳴り止まない。
『っ、駄目だ追いつかれる。アイツらの狙いは俺だ。頼む俺を置いて逃げてく___』
『うるせぇよ"Zerost"、黙って足動かせ!!.....くそ、行き止まりかよ』
クリスマスソングを背景に、息を切らし路地裏を駆けるのは二人の男。
しかし間もなく逃げ場を失ってしまう。
絶望。
『なあ』
ぽつりと、"Zerost"が呟く。
『俺さ、お前は"偉大"なやつになれると思ってる』
『はは。............なんだよ、それ』
ふらり、と。満身創痍ながらもどこか"皇帝"のような佇まいで立ち上がり、"Zerost"はポケットから懐中時計を取り出す。
そして右手を"彼"に向けるのだ。
『おい、なあ待てよ、待ってくれ。なあ、なあ!!!』
『ごめん』
最後に屈託のない笑みを浮かべて、
"親友"へ告げるのだ。
『大丈夫。きっとお前が俺をきっと救ってくれる』
____クロノブレイク。
そして世界はもう一度、時を繰り返すことになる。
事象は全て無に帰し、起こったことは"起こりうる"未来の無数の分岐となったのだ。
誰も、何も覚えていない。
この世でたった一人の男を除いて。
__________
失敗した、失敗した、失敗した。
何度やっても、"Zerost"を救えなかった。
諦めたかった。逃げてしまいたかった。
でもその度に、あの言葉を思い出してしまうのだ。
"Zerost"は、俺を救ってくれた。
"Zerost"は、俺のヒーローだった。
"Zerost"は、俺の生きる意味だった。
ああ、俺も"Zerost"みたいになれたら。
・・・
『俺が、"Zerost"なら。』
震える手でパソコンを起動した。
これで上手くいく保証はどこにもない。
またダメだったら?
しかし、今はこれを信じるしかない。
そうして、エンターキーを押した。
__________
2025年11月
今日の東京は随分と冷える。
まだクリスマスまで一ヶ月もあるというのに、電光掲示板からはケーキの予約宣伝が鳴り止まない。
そんな街の一角のビルで、"Ceros"は、とある記事の取材を受けていた。
「え、"Zerost"への印象?」
いつもなら茶化して適当に答えるだろうが、今日はなんだかそういう気分になれなかった。
その彼はこう答える。
「"偉大"なやつ、ですよ」 November 11, 2025
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