年に数件は、今お願いしているOEM先が事業を止めることになった同じ商品を作って貰えないかと相談頂く。そういう相談のほぼほぼ全てが、うちで引き継ぐことができない仕事だったりする。
価格が安すぎるのだ。どう頑張っても、その価格では利益を出すことは難しい。
結局、そんな価格で請け負ってるから、事業が続けられないのだ。請ける側も値決めをもっとちゃんと考えるべきだし、儲からないなら値上げ交渉をすべきだと思う。一方で、発注側だって、その価格でそのロットだと、相手が全然儲からないであろうことは想像つくんじゃないか。健全な取引や商売が何かって、ほんのちょっとでもいいんで気にして欲しいなと思う。 December 12, 2025

これはすごくわかる。
うちも、以前は年に1～2件OEMでの製造依頼の相談を受けていた。
ところが、どこも要求するのは『品質は下げずに』『より低価格に』『自社の納入を最優先に』作る事。

うちは「最も美味しいかつお節を届ける」ことを目標にやっていた。だから『品質を下げずに（今の原料を使って）値段を下げろ』というのは無理がある。
その価格では利益を出せないという旨を伝えると、では月間いくつ発注すればいい？という頓珍漢な方向に持って行く。
そうではない、そもそもこの価格では利益が出ていないと、仕入れ値や仕事の内容を伝えて初めて無理だと理解してくれる。いや、中には理解せずに、断る口実だと思った事業者もいた。

その無理難題ともいえるOEMを受ける事業者にとっては、大手の会社に納めているという箔はつくだろうが、それによって事業が真綿で首を絞められていくということも少なくない。
裏では「利益が殆ど出ていない旨」を聞かせてもらうことが多々ある。
そして発注側も、まともな事業をやっていたら利益が出ないことくらい想像できるだろう。それを無視して、「相手が何とかする」と全て相手に任せてやっているというのであれば、それは考え方を変えないといけないよ。
それは結局のところ、自分たちの首を絞めるということに繋がるのだから。 December 12, 2025