※この記事は映画の内容をネタバレしておらず、ツイート数から見た分析をしています

1月18日より、実写邦画『映画刀剣乱舞』が公開されている。本作は2015年にリリースされた育成ゲームが原案。ゲーム中でプレイヤーは“審神者”となり、名だたる刀剣が擬人化した“刀剣男士”を育てていく。

メディアミックスも幅広く、書籍出版、アニメ化、舞台化、ミュージカル化など多くの媒体で製作され、2019年、満を持して実写映画となった。
公開日を迎えると、Twitterでは『映画刀剣乱舞』に関するツイートが急増。映画関連ワードがトレンドに複数のぼった。興行収入でも初週で5位にランクインしており、もともと審神者だった層以外にも話題性を広げている。

そこで当記事では、『映画刀剣乱舞』にまつわるツイートを調べ、他映画作品と比較・分析してみた。

『マスカレード・ホテル』等との公開初日ツイート数の差は？

角川アスキー総合研究所による集計の結果、『映画刀剣乱舞』の公開初日のツイート数は112,269件だとわかった。
同じく1月18日に公開された木村拓哉さん主演『マスカレード・ホテル』はツイート数が17,275件で、6.5倍もの差が出ている（上図）。
昨年の国内興行収入ランキング1位『ボヘミアン・ラプソディ』とも比べてみたが、差は圧倒的。『ボヘミアン・ラプソディ』は34,519件にとどまった。

ほかの話題作とも比較するため、昨年4月公開『名探偵コナン ゼロの執行人』も検証した。こちらは公開初日のツイートが62,043件となっている。2018年の公開作品のなかでは初日のツイート数が極めて多いものの、『映画刀剣乱舞』はこれより1.8倍の数字を叩きだしている。

アカウント数も『映画刀剣乱舞』がズバ抜けた状態

コアなファンを抱えるコンテンツは、一部のクラスタが1人でいくつもツイートを投稿し、結果的にツイート数が増える傾向にある。
しかし先ほどと同じ4作品で比較したところ、『映画刀剣乱舞』はツイートしているアカウント数もズバ抜けて多い。その数は初日に87,888人で、『ゼロの執行人』の初日アカウント数にダブルスコアをつけている。

人気を支える“小林靖子脚本”

では『映画刀剣乱舞』の人気の秘訣はなんなのか。存在そのものがスクリーン映えするキャスト陣は当然として、脚本・小林靖子さんの存在は大きい。
映画タイトルと一緒にツイートされた回数の多いワードを分析したところ、俳優の名前や「長谷部の日」「審神者」のほか、特に多かったのが小林靖子さんの名前だ。小林さんはアニメ『進撃の巨人』や『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ、『仮面ライダー』など特撮シリーズの脚本を手掛けており、ファンからの信頼も厚い。





『映画刀剣乱舞』は公開日である1月18日をピークにして、ゆるやかにツイート数が減っている。ところが『小林靖子』のツイート数は増加傾向にあり、公開日から少しずつツイート数が増えていた。
すでに映画を見て感想ツイートを検索しているファンには納得いただけると思うが、これは映画を観たあとの観客が改めて小林脚本を絶賛したため、公開から日が経ってもツイート数が増えている現象だ。

今後は観客の感想ツイートによってさらに『映画刀剣乱舞』の知名度が広がり、すでにメディアミックス展開されている各コンテンツの人気も上がっていくかもしれない。

『刀剣乱舞』そのものは2019年で4周年を迎える。先ほど比較対象にした『名探偵コナン』（1994年～）のようなコンテンツと比べれば、その歴史は浅い。しかしその4年間で、上記のような根強いファンを味方につけ、ユーザーを魅了していったことが今回の分析からわかる。

ファンの間ではすでに「続編では○○を出して！」との声もあがっている『映画刀剣乱舞』。公開2週目の興行収入や、ツイート数の増加量も引き続き追っていきたい。

圧倒的大差の映画ツイート数週間ランキングはこちら

▼倭人速報で見られる1週間の映画ツイート数ランキング。
1月14日～20日のランキングでは『映画刀剣乱舞』がケタ違いで1位を獲得した。

記事内のツイート集計範囲：角川アスキー総合研究所が独自に定義したエンタメ関連全量ツイート

▶映画刀剣乱舞公式フォトブック

▶映画刀剣乱舞 公式シナリオブック


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