倭国馬 トレンド
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2025.12.05 20:00
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カランダガン…。わかりやすく、倭国の芝、良馬場向きのフットワーク。欧州のペースといえ、軽く抱えるぐらいの行きっぷりの良さ。といってガッとスイッチが入りそうな危うさはなくて、追われてからは、闘争心◎、根性◎、瞬発力◎、持久力◎。
「より倭国の芝に適性がある。なのに欧州の芝であれだけの脚、あれだけの強さを見せていた」…。これが本当で、より倭国の芝、倭国の競馬が合うなら、ジャパンカップの舞台でどれだけのパフォーマンスを発揮するのか。カランダガンはそんな恐ろしさを感じさせていた。もちろん、状況的に力を出し切るのは簡単ではないということが前提にあってのものである、
衝撃的なレコード勝ち、これが結末だった。カランダガンを本命視していた。が、あのペースの中でとまどうことなく走り、しっかりと脚をタメ、爆発的に伸びるというのは想定外というか、想像を超えていた。ましてや、2分20秒3で走破するとは…。自身が繰り出した上がりは33秒2だった。
「想像を超えていた」ということは「読み誤った」ということでもあって、何かすっきりしない。的中したのに「大手を振って当たったとは言えないよ。ちょっと強すぎだって」と、そんな感覚である。
欧州でなくてUAEでの競馬になるが、ドバイシーマクラシック(芝2410m、メイダン)では速い上がりを記録した。先に抜け出して勝ち切ったダノンデサイルと0秒2差の2着、自身は2分27秒2の走破。後方の追走で、直線で外に動かしながら切れる脚を使って伸びたものである。
以下の数字は推定になるが、レースの1000m通過は62秒0前後で、カランダガンの上がり3ハロンは32秒5を割っている可能性がある。
あと、5月に走ったサンクルー大賞(芝2400m、稍重、サンクルー(仏))では、直線で外から一気に抜けて後続に3馬身半の差をつける快勝劇を披露した。走りやすそうな馬場には見えたが、それでもフランスの芝で稍重。ラスト1ハロンを11秒0前後で駆けたのだから強烈だ。
ジャパンカップの予想コメント(貼り付けた画像)にも書いたが、レースが流れてついていこうとすると変なことになりそうだった。そもそも、これは当然のことで、スローペースの競馬よりハイペースの競馬の方がよく伸びるという馬は存在しない(もちろん、デキが一緒、きちんと折り合いがついた場合の話)。ハイペースで前にいると踏ん張るのは大変だが、後ろから伸びるのだって大変である。
カランダガンは空輸して異国の地にやってきて、いつもの調整はできずに中身が完ぺきと言える状態だったかはわからない。まあ、欧州の年度代表馬で、持っている地の強さ、スタミナは半端ではないわけだけど…。そんな中で速い流れについていくと、最後まで伸び切るの難しくなる。個人的にはソコソコ流れるぐらいの競馬がいいだろうと考えていた。リズム良く追走し、爆発力をタメられそうだったので。
セイウンハーデスが前科がある“暴走”をやらかして流れは速くなった(この件は陣営に責任あり)。タテ長の展開で大きく離されることになったが、バルザローナのどっしりした落ち着き方は普通ではなかった。
レース終了後、バルザローナは「ルメール騎手(マスカレードボール)についていけば、勝利に近づくと考えていた」とコメントしている。なるほど納得、だから落ち着いていたのか…。また、バルザローナは倭国で騎乗歴があって(重賞を3勝)、今回の来日で土曜に2勝、日曜に2着が2回あったのも大きかった。
ヤネの巧みさがあったといえ、カランダガンのセンスもスゴかった。あまりの道中の感触の良さ、人馬一体感に、向正面では「これは勝ったかもな」と感じさせていた。バルザローナはルメールをマークしてデンと構えて乗っていたわけだが、あの手応えなら動かす必要もない。
終わってみて、やっぱりスピードの出る馬場は合っていたし、倭国の競馬は合っていた。来日してから環境の変化に動じず、芝コースでの追い切りではさすがの動きを見せた。実戦では今までに経験したことのない流れに難なく対応し、直線でただ切れるだけでなく、持久力ある末脚を発揮した。
私が初めてジャパンカップを見たのは、アメリカの4歳馬ペイザバトラーが勝った第8回(1988年)のこと。思い浮かぶ名レースが多くあって、強さを見せた勝者が多くいる。が、第45回だった今年のカランダガンの勝利は、最大レベルのインパクトだった。月並みになるが、「いいものが見られて良かった」という感想であり、感動を与えてくれる走りだった。
カランダガンは5歳のセン馬。凱旋門賞は出走資格がなく(出走可能になる可能性あり)、今年は報奨金が出ることもあってジャパンカップを選択した。
彼の今後に関しては、以下の記事を読んでもらうのがいいかと思う。管理するグラファール厩舎、所有するアガ・カーン・スタッズについて触れられている。
『ジャパンC制覇カランダガン来年のプランは「遠征が多くなるのでは」レーシングマネジャー 英メディア報道』(netkeibaの記事)
https://t.co/WX9bYn9UzK
今週末はダートの頂上決戦であるチャンピオンズカップが行われる。外国馬の参戦はなくて、倭国馬はみな弱点を抱えている。が、バリエーションに富んだ多彩なメンバーであり、非常に楽しみだ。中京のダ1800mでハイレベルの激闘が繰り広げられることを期待したい。
■チャンピオンズカップ、ステイヤーズステークス、鳴尾記念の予想はブログで公開します
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ブログ(note)⇒https://t.co/7fqgL8TdU3 December 12, 2025
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