技能実習制度 トレンド
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2025.12.10 20:00
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【 育成就労制度 #01 】倭国を危うくする移民政策
育成就労制度とは何か
■ 新制度が動き出すまでの流れ
2024年6月に、入管法と技能実習法の一部改正が成立し、新たに「育成就労」制度が設けられました。
この改正は、これまでの技能実習制度を段階的に廃止し、人手不足分野での外国人受け入れの枠組みを組み替えるものです。
2025年9月の閣議決定で施行日は2027年4月1日とされ、倭国の労働市場と在留制度の前提が大きく変わることになります。
■ 公式に掲げられている制度の目的
育成就労制度は、倭国の人手不足分野における「人材育成」と「人材確保」を目的とする外国人受け入れ制度と説明されています。
従来の技能実習が掲げていた「技能移転による国際貢献」という建前は事実上押し下げられ、代わりに国内の労働力不足への対応がはっきりと前面に出されました。
一定期間の就労と教育を通じて、将来的に特定技能1号水準の技能を身につけた人材を育てることが目標とされています。
■ 在留資格「育成就労」の位置づけ
育成就労は、在留資格の一つとして3年間を基本とする就労期間が想定され、その終了時点で特定技能1号へ移行できる水準までの成長が前提とされています。
受け入れ分野は特定技能制度とほぼ同じ人手不足産業が想定され、制度上は「育成期」と「特定技能期」を通じた一体的なキャリアパスが描かれています。
名前こそ「育成」とされていますが、実態としては倭国国内での就労と継続的な在留を前提にした制度設計であることが特徴です。
■ 表向きに強調されている改善点
政府や関係機関は、技能実習で問題となった人権侵害や失踪事案への対応として、育成就労では倭国語能力要件や段階的な技能評価を導入すると説明しています。
一定の要件を満たせば、本人の意向による転籍が認められる仕組みを設け、劣悪な職場から抜け出せない状況を防ぐとされています。
監理団体についても、新たな許可制や監督強化により、ブローカー的な存在を排除しやすくすることが「改善点」として示されています。
■ 初回として押さえておきたい論点
ここまで見てきたように、育成就労制度は「人材育成」と「人材確保」を掲げる、表向きには前向きな制度として説明されています。
しかし、育成就労から特定技能(1号、さらに対象分野の多くで認められる2号)へと続く在留経路が整備されることで、外国人の中長期的な定住につながり得る枠組みが拡大するのも事実です。
この連載では、こうした公式説明を一つずつ確認しながら、育成就労制度が実質的にどこまで移民政策に接近し得るのか、その構造的な危険性を検証していきます。 December 12, 2025
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