Spotify担当者にちゃんと取材されている倭国語訳記事です🙏中でも興味深いのは「リスニング年齢の着想は、Z世代やα世代のユーザーが、これまでの世代以上にさまざまなジャンルや年代の音楽を横断して聴いている、という洞察から生まれました」という談話です✍️
一方で、「リスニング年齢」の算出ロジックが、もし単純な「聴取年代の平均値」や「（分布を無視した）最大ボリュームゾーン」に依存しているとすれば、「分散（バラつき）」が考慮されていないという落とし穴があるかもしれません。

その場合、「全く異なる2つのリスニングタイプのユーザー」が「同じ年齢」と判定されてしまう現象が起き得ます。

記事中の説明には「どの5年間に最も聴取が偏っているかを割り出す」とあります。

このロジックの場合、例えば

「70年代と2020年代を同じくらい聴いている」

場合、どちらか僅かに多い方の年代（例えば70年代）だけがピックアップされ、「あなたは還暦世代です」と判定される可能性があります。

これでは、同時に聴いている2020年代の現代性が無視されてしまいます。つまりいわゆる二峰性分布や「文化的雑食性（オムニボア）が見過ごされてしまうわけです。

もし徒然研究室がこのデータを使って、より正確に実態を可視化するとしたら、単なる「平均年齢」ではなく、以下のような指標が必要になりそうだなと思います。

●リスニング偏差値（標準偏差）
聴いている楽曲の年代が、どれくらい散らばっているかを示す数値。これが高ければ「雑食（オムニボア）」、低ければ「一点集中（特定ジャンル/時代）」と判定できます。

●年代ヒストグラムの形状
山が一つ（正規分布）： 特定の時代が好き。
山が複数（多峰性分布）： 70年代も今の曲も好き（大貫妙子さんとNewJeansを交互に聴くようなタイプ）。
フラット（一様分布）： 全時代をまんべんなく聴く「真の音楽オタク」。 December 12, 2025