『平安装束の陰影』（近刊、武蔵野書院）今日はこのなかから「くつ」の論文のお話。なかなか「くつ」（総称）の分析は難しい。「くつ」には「淺沓」「襪」などたくさんあります。まずこのくつの制度的な面をまとめています。女房がいったいどんなくつをはいていたのか、はじめて知りました。そして、やはり和泉式部の例は色っぽいですね。また『うつほ物語』と『源氏物語』のくつの比較は圧巻。源氏に二例しかないのはびっくりしました。そして、このたった二例が、靴の紐のようにがんじがらめの人間関係を表している、という指摘は目から鱗でした。左大臣のくつをとる、にそんな深い意味が……。「「くつ」を取る左大臣／「くつ」を履かせる時方――『うつほ物語』の「くつ」と『源氏物語』の愛情表現――」（池田大輔）。 December 12, 2025

今週はうつほ物語強化対策月間最終コーナー。写本と各注釈の本文異同、諸注釈を並び終え、系図作成。
萩谷先生が松浦宮物語を卒業論文に選んだ学生に「自力で系図を作りながら読みなさい」と指導していたことを思い出した。
#うつほ物語
#松浦宮物語 https://t.co/r4JAPX38TM December 12, 2025

明日は國學院のうつほ物語を読む会の国譲下巻輪読最終回。室伏信助先生を継いだ針本学長が引退を表明しているのだが、楼の上巻まで完走したいという声もある。写真は、第三回宇津保物語研究会（昭和33年8月30日・東京女子大学・室伏先生提供）の集合写真。明日は河野大系の本文批判について言及予定。 https://t.co/WZ2XU6wcvZ December 12, 2025

『新版　うつほ物語』
　室城秀之 訳注/角川ソフィア文庫　読了

ꕤ 心深からざらむ人は、人の言はで思ひたらむ心ばへなどこそ思ひ知り給はね。(思いやりがない方は、人が口に出さずに心で思っている気持ちなどはおわかりにならないものです。) https://t.co/zbIwKgXF1h December 12, 2025