どんな人で在りたい？と質問されて「好かれようとは思わないけど、また会いたいって思われる人間でいたい」と答えた吉高由里子さんのこの言葉。ずっと大切にしたい。

私たちはふつう、好かれる＝また会いたい、と思い込んでいる。でもこの言葉は、「好かれる人」と「また会いたくなる人」は別なのだと気づかされる。

たとえば、人に合わせるのが上手い人。話し上手で空気も読めて、誰からも嫌われない。そういう人は確かに好かれる。

でもそれって、「また会いたい」とは少し違う。「感じのいい人」はたくさんいるけど、「また会いたい人」は自然体でいられる相手だったりする。

たとえば──一緒にいても頑張って話さなくていい。気の利いたことを言おうとしなくてもいい。沈黙があっても気まずくない。そんなふうに、無理せず「素のままの自分」でいられる人。

そう感じさせてくれる人に、人は自然と「また会いたい」と思うのだろうね。会っているときは、なんてことない時間だったかもしれない。でもふとした瞬間にその人を思い出す。言葉や仕草、沈黙のやさしさまで。

会っているときよりも、会っていないときに、その人の優しさが心に残っているのなら、きっとその人は「また会いたい」ではなく「ふと会いたくなる人」なんだろうな。

誰かにとって、自分もそんな存在になれたらいいな。 December 12, 2025