子ども食堂 トレンド
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2025.12.08 04:00
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論文『世界の痛みに、どう向き合う?:情報過剰時代の「関心の選び方」』 Douglas C. Youvan 2025年12月
https://t.co/tNS2uNsIjm
➢ SNSが伝える「遠くの悲劇」に、心がついていけない
➢ 「見ないふり」は自己防衛、でもそれでいいのか?
➢ 無理なく続けられる「少しのケア」の見つけ方
「スマホひとつで、世界中の悲劇が日常に流れ込んでくる。全てに心を痛め、行動することは、誰にもできない」
「『どうせ私には何もできない』と思い込むことは、自分を守る便利な言い訳になりうる」
戦争、災害、貧困──私たちのスマホには、世界中の苦しみが絶え間なく流れてくる。最初は心を痛めても、次第に「またか」とスクロールしてしまい、後から漠然とした罪悪感に襲われる。これは「冷たい人間」になったからではなく、限界のある心が情報過剰社会で必死に自分を守る「心的サバイバル」の現れである。この記事は、無理のない範囲で他者に目を向け続けるためのヒントを探る。
🔹「感情の麻痺」は自己防衛の結果
私たちの脳と心には処理できる情報量に限界がある。それなのに、SNSやニュースは地理的・心理的な距離を消し、膨大な「他人の痛み」を直接届ける。この矛盾にさらされ続けると、心は自分を守るために「感情の麻痺」や「見ないふり」という手段を取らざるを得ない。これは単なる無関心ではなく、一種の「燃え尽き症候群」である。問題は、この自己防衛が、やがて身近な人に対しても心を閉ざす習慣になってしまう可能性にある。
🔹「選ぶ」ことを恐れない
全ての問題に関わることは不可能である。だからこそ、「どこに、どのくらい関わるか」を意識的に選ぶことが重要になる。その選択の指針として、この記事では3つの基準を提案する。
1. 近さ:家族、友人、地域など、物理的・精神的に近い存在。
2. できること:自分の知識、技能、立場を活かせる分野。
3. 大きな影響:小さな労力で、誰かの状況を大きく改善できる可能性。
「世界の飢餓」より「地域の子供食堂」を選んでもいい。大事なのは、選んだことに対して誠実に関わり、小さくても持続可能なアクションを起こすことである。
🔹デジタル時代の「関心」の整え方
ニュースフィードは、私たちの「見たくない」というサインを学習し、やがて特定の苦しみを画面から消してしまう。これでは社会問題そのものが「見えない化」していく危険がある。
対策は二つ。まず、情報の「摂取」をデザインすること。信頼できる情報源を少数決め、深く追う。必要なら「ニュース断食」の時間を作る。
次に、オンラインの関心を、オフラインの小さな行動に結びつけることである。「シェア」で終わらせず、選んだ課題に関連する地域の団体を調べる、寄付する、ボランティアに参加してみる。画面の外への一歩が、無力感を現実的な責任感に変える。
📌持続可能な関心は、習慣から生まれる
世界の痛みを前に、自分が無力で非情な人間だと感じる必要はない。重要なのは、英雄的な自己犠牲でも、全てをシャットアウトすることでもなく、「自分が壊れずに、世界と折り合いをつけて関わり続ける方法」を見つけることである。
それは、隣人の困り事に耳を傾け、気にかかる社会課題に月々千円の寄付をし、選挙に行くといった、地味で当たり前の行動の積み重ねかもしれない。
有限である自分を認め、それでも「ゼロ」ではない関わり方を探す──その誠実なプロセス自体が、過負荷の時代を生き抜くための倫理となる。
参考文献:Between Psychic Survival and Moral Responsibility: Selective Caring in an Age of Overload (2025) - Douglas C. Youvan December 12, 2025
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