「理想」
・百瀬莉緒
・周防桃子

・　　・　　・　　・　　・　　・

莉緒「ねぇ.....？桃子ちゃん」

桃子「なに....莉緒さん.....？」

莉緒「どうして環ちゃんは可憐ちゃんと雪歩ちゃんだけに“お姉ちゃん”って付けるのかしら？」

桃子「急になに....？別にそう呼びたいだけじゃない？」

桃子「ああ....でも....」

莉緒「でも？」

桃子「2人の事は“優しい”って言ってたかな？」

莉緒「私だって優しいわよ！」ﾄﾞﾔｯ!

桃子「本当に優しい人って冗談でもそういう事言わないと思うよ」

莉緒「相変わらず厳しい！」ﾃﾍｯ

桃子「これは桃子の推測なんだけど....」

桃子「こんなお姉ちゃんが欲しかった.....っていう訳じゃなくて将来こんな女性になりたいって意味で“お姉ちゃん”なんじゃないかな？」

莉緒「.....将来？」

桃子「”理想“だよ！自分が大きくなったらあの2人みたいになりたいって事」

桃子「桃子も何となく分かるかも」

莉緒「え”っ！？」

桃子「雪歩さんも可憐さんも綺麗で優しくて気が利いて.....ちょっと頼りなさそうな感じだけどここって時はすごい頼りになるし....」

莉緒「.........」

桃子「.....莉緒さん？」

莉緒「桃子ちゃんにもあったりして？」

桃子「あるって.....なにが？」

莉緒「この人みたいになりたいな〜って“理想”」ｷｬﾋﾟｰﾝ!

莉緒「この劇場にはとってもセクシーで素敵なレディがいる訳だし？」ｷｭﾋﾟｰﾝ

莉緒「環ちゃんみたいに〜？あるかなって」ﾃﾍｯ!

桃子(莉緒さんって分かりやすいな)

桃子(..........)

桃子「まぁ....無い訳でも無いよ？」

莉緒「........！」

桃子「例えば.....」

莉緒「例えば！？」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

桃子「り.....」

莉緒「お.....？」ｷﾗｷﾗ

桃子「律子さん....かな？」

莉緒「........」ｶﾞｰﾝ

桃子「しっかりしてるし出来る女性って感じだよね。仕事も出来てみんなから頼りにされてああいう人になりたいかも」

莉緒「そうね.....律子ちゃん頼もしいものね.....」ｶﾞｶﾞｰﾝ

桃子(本気で落ち込んでる....)

桃子(でも”本当の事“言ったら莉緒さんの事だもん....きっと)

莉緒「桃子ちゃん！私頑張るわね！桃子ちゃんに憧れって言って貰える様に」

桃子「これだもんね......」ﾔﾚﾔﾚ

おわり December 12, 2025