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遺失物
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2025.11.24 07:00
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#小説 #脚本 #ライトノベル #ファンタジー
『ネザーワールド・リヴァイヴ(冥界蘇生)』 第5話
シーン1:新たな覚悟
【時間】 現代、その日の夜
【場所】 カイとソラの自宅、ソラの部屋
SE: 嵐の音、雨が窓を叩く音
ソラは、ベッドの上で不安そうにカイを見つめている。カイは、ひかりとクロと共に、静かに話し合っている。
カイ: 「僕たちが、このまま日常を送っていたら、またソラやひかりが狙われる。…この戦いから逃げることはできないんだ。」
ひかり: (強く) 「うん。私もそう思う。もう、あの絶望的な夜は嫌だ。」
カイ: 「だから、僕たちで、この問題を解決するしかない。死神たちの狙いは、ソラの魂。そして、僕の中の…得体の知れない力。」
ソラ: 「でも、どうやって?相手は、神様みたいな存在なんだよ?」
カイ: 「ソラには、まだ眠っている力があるはずだ。死神たちには効かなかったけど、僕には見えた。ソラが献太くんを助けようとした時、その瞳が光った。念動力とは違う、もっと根源的な…。」
ナレーション(閻魔の声): カイの言葉は、ソラの魂に、かつて奪衣婆ソトとして持っていた、魂の本質を見抜く「千里眼」の能力が、まだ残っていることを示唆していた。
ソラ: (心の中で) 「…私の魂…?」
シーン2:落ちこぼれの決意
【時間】 現代、同時刻
【場所】 冥府、遺失物倉庫
SE: 冷たい風の音、埃が舞う音
クロ、すなわち元死神のシジマは、意識を冥府の自らの魂へと戻していた。
シジマ: (心の中で) 「なぜ…なぜ俺は、あの若者たちを守りたいと、心から願ってしまうのか…。」
彼の周りには、冥府に流れ着いた、持ち主を失った遺品が埃を被って眠っている。古い懐中時計、ボロボロの人形、色褪せた写真…それらに触れると、シジマの魂に、持ち主たちの温かい記憶が流れ込んでくる。
シジマ: (心の中で) 「…そうだ。俺は、落ちこぼれの死神だ。完璧な秩序を捨て、愛や情という『弱さ』を選んだ。…だからこそ、俺は、あの若者たちと共にありたいと願う。この温かい感情を…守りたい…!」
シジマは、遠い地上を見つめる。彼の瞳の奥で、千年の孤独に凍てついていた心が、今、確かな温かさで満たされていた。
シーン3:新たな仲間
【時間】 現代、その日の午後
【場所】 カイたちの高校、図書室
SE: 図書館の静けさ、本のページをめくる音
カイは、図書室で、ひかりと話し合っている。ひかりは、パソコンで事件のデータを分析している。
ひかり: 「カイくん。この事件、神隠しにあった人たちが、みんな『心の隙間』を持っていたことが分かったんだ。家庭内での不和、友人関係のトラブル…そういう人たちが、死神たちに付け込まれたんだと思う。」
カイ: 「…やっぱり、そうか。」
ひかり: 「でも、どうして?死神たちの目的は、ソラちゃんを冥府に連れ戻すことだけじゃないの?」
カイ: (深く) 「彼らの目的は、僕たちの魂を破壊し、その絶望のエネルギーを、神に捧げることだ。…この事件は、僕たちの心を追い詰めるための、罠だったんだ。」
その時、一人の少年が二人の前に現れる。彼は、高山献太だった。
献太: (真剣な表情で) 「…カイ、ひかり。この前の、ありがとう。」
カイ: 「献太くん…。」
献太: 「僕、まだ全部は思い出せないんだけど…あの夜、君たちが助けに来てくれた気がするんだ。そして、君たちが、僕の『神隠し』を解決したって、噂になってる。」
ひかり: (戸惑いながら) 「それは…」
献太: 「僕ね、昔から、神様とか、そういう目に見えないものを信じてるんだ。だから…君たちも、ただの人間じゃないって、なんとなく分かるんだ。」
カイ: (驚いて) 「…どうして?」
献太: 「君たちの瞳は、まるで、千年も昔からこの世界を見てきたみたいに、静かで深い光を放っている。…何か、僕にできることはないか?君たちの戦いを、僕にも手伝わせてほしい!」
シーン4:犬の変身
【時間】 現代、その日の夜
【場所】 カイたちの自宅、庭
SE: 静かな夜の虫の音、犬の唸り声
カイ、ひかり、献太、そしてソラは、庭に集まっている。
ソラ: 「えぇ〜!?献太くんも、仲間になるの?」
献太: (真剣に) 「うん。僕は、カイくんとひかりちゃんみたいに、特別な力なんてないけど…でも、君たちの力になりたいんだ。」
カイ: (献太の肩に手を置き) 「ありがとう、献太くん。でも、この戦いは…」
その時、クロが二人の足元に駆け寄ってくる。そして、まるで何かを言いたげに、カイを見上げる。
シジマ: (心の中で) 「待て、小僧。そいつの魂は、お前たちとは違う。地獄の業火に耐え抜いた魂ではない。だから、この戦いに巻き込んではいけない。」
クロ: (小さく) 「クゥン…」
クロは、カイと献太の間を、行ったり来たりする。その様子を見たカイは、何かを悟ったように、静かに頷く。
カイ: 「…分かった。献太くん。君には、君にしかできない役割がある。」
カイは、クロの頭を優しく撫でる。その瞬間、クロの体が、再び光に包まれる。
カイ: (静かに) 「…変身だ。」
SE: 光が弾けるような音、獣の咆哮
クロの体は、巨大な鎧猪へと姿を変える。その姿は、かつてシジマが廃工場で見せた姿だった。
献太: (驚いて) 「わぁ!犬が、猪に…!」
ひかり: 「すごい…!でも、どうして?」
カイ: 「…クロは、僕たちを守るために、その姿を現した。そして、この姿は…献太くんの魂が持つ、強さと、勇気に応えようとしているんだ。」
シーン5:地上の影
【時間】 現代、深夜
【場所】 冥府、死神たちの会議室
SE: 邪悪な笑い声、囁くような声
クロガネとヤミは、鏡に映る地上の光景を見て、嘲笑っている。鏡には、カイ、ソラ、ひかり、献太、そして、巨大な鎧猪の姿が映し出されている。
クロガネ: 「フン。落ちこぼれのシジマめ。あんな小僧どもに力を貸すとは、死神としての誇りも捨てたか。」
ヤミ: 「しかし、あの小僧ども、意外と手ごわいな。特に、あの『虚無』の力。あれは、我が主、スサノオ様でも…。」
クロガネ: (冷静に) 「恐れる必要はない。ヤミ。奴らは、我々を倒すことなどできん。なぜなら、奴らの力は、まだ不完全だからだ。…我らの真の狙いは、奴らが互いの『絆』を深め、その力を完全に覚醒させることだ。」
ヤミ: (不気味に) 「…どういうことですか?」
クロガネ: 「絆が深ければ深いほど…それが引き裂かれた時の絶望は、より大きく、甘美なものとなる。我らは、奴らの『日常』を、徹底的に破壊する。そして…その絶望のエネルギーを、スサノオ様へと捧げるのだ。」
SE: 邪悪な笑い声がこだまする
ナレーション(閻魔の声): 冥府の王、閻魔大王の苦悩は、ますます深まる。彼らの戦いは、もはや冥府だけの問題ではなく、宇宙全体の存亡を賭けた、壮大な物語へと変貌しつつあった。
【第5話 完】 November 11, 2025
1RP
空港で土産を勝って後、財布を落とした😰
保安検査の待機列で待っている時に、カバンのチャックが空いていて財布がない😱
遺失物取扱所に届いていた😭😭😭
拾ってくれた人、ありがとうございます😭 November 11, 2025
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