遠藤周作 トレンド
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2025.12.08〜(50週)
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世の中の物語の多くは、「夢を成し遂げる」「復讐を果たす」、あるいは「恋を成就させる」までで終わる。
なぜなら、その先にある「リアリティのある生活」からドラマを掬い上げ、エンタメとして成立させるのは、作家にとってあまりに過酷で難しい作業だからだ。
僕自身、『宇宙兄弟』という作品に関わる中で、「夢を叶えた後の日常」を描き続けることの難易度を小山さんが感じているのを、ずっと見てきた。
だからこそ、一ファンでしかないけど、『ヴィンランド・サガ』が到達している領域には畏怖すら感じる。
ヴァイキングの物語と聞けば、僕たちはつい「力」と「征服」のイメージを思い浮かべる。しかしこの作品は、その中心に「戦わないこと」を選ぶ勇気を据えた特異な物語だ。
主人公トルフィンは幼少期に父を失い、復讐だけを支えに育つ。だが、その復讐心こそが彼を戦場に縛りつけ、人間性を殺していく。憎しみによって生きる者は、相手を否定することでしか自分を肯定できなくなる。そこにあるのは「戦う者の論理」への従属でしかない。
面白いのは、彼の人格を形成したアシェラッドという男が、暴力に最も精通しながら、最後の瞬間に暴力の物語を裏切る点だ。暴力の果てには虚無しかないことを、彼は知っていた。アシェラッドを失い、復讐の軸が消えたとき、トルフィンは再び考え始める。「人は何のために生きるのか」と。
父トールズの言葉がそこで再び響く。「お前に敵などいないんだ。誰にも敵などいないんだ」
これは単なる平和主義ではない。敵を想定しなければ自己を保てないという、近代社会の脆さを射抜く視線だ。
他者を排除して成立する強さは、結局のところ常に敵を探し回らねばならない。
今のSNSの議論。毎日、誰かがフォロワーを増やすプロレスだとしても新しい議論をしてる。
トルフィンが辿り着いたヴィンランドは、暴力の物語を降りた者たちが、傷だらけのまま「共に生きる道」を試みる場所だ。争わずに存在するという、極めて困難な哲学実験である。
作品は問いかける。「あなたが『敵』と呼んでいるものは、本当に敵だろうか」と。
この物語構造を見ていて思う。
僕たちは今、「勝つことを目指す時代」から「継続することを目指す時代」の転換点にいる。この作品を20年描き続けた幸村さんは、思想的に時代の最先端にいる。古い時代を描きながら。
遠藤周作が描いた愛は、幸村さんに影響を与えていたのだろうか?
『ヴィンランド・サガ』は、単なる歴史漫画ではなく、この新しい時代をどう生きるべきかを示す、教科書のような作品だと思う。
戦いを捨てることこそが、最も困難で、最も高貴な選択なのだと、この作品は教えてくれる。
月曜日の対談を前に読み直しているのだが、静かな興奮が止まらないし、心の中で作者とたくさん話してる。
対談の時間が足りないが、楽しみすぎる。 December 12, 2025
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僕は仏教徒ですが、遠藤周作「沈黙」は原作も読み、スコセッシのこの映画ももちろん観ました。非常に重い作品ですが、一見の価値はあります。人間の宗教に対する真摯さ、残酷さの描写が凄まじいです。そして友人がちょい役で出てるのがちょっと嬉しいです。 https://t.co/MZ1ap6Yq1f December 12, 2025
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#読書初心者におすすめしたい小説5選
チョコレート戦争/大石真
遠藤周作ユーモア小説集/遠藤周作
きまぐれロボット/星新一
言語小説集/井上ひさし
儚い羊たちの祝宴/米澤穂信 December 12, 2025
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遠藤周作『イエス・キリスト』
『イエスの生涯』『キリストの誕生』
『イエスの生涯』と『キリストの誕生』、どちらも好きな作品。遠藤周作流の聖書解釈で、学者さんからは批判されたりしたみたいだけど、読んでいて納得してしまう事も多い。
聖書も一度はちゃんと読んでみたいかな。 https://t.co/e9bpcWojNL December 12, 2025
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@kikumasa1974 先生ゆかりの地ですね
1967に
小田急沿線の
町田市玉川学園へ移住
遠藤周作先生と並んで
玉川学園の代表的な
文化人のひとりに🙇🏻♂️ December 12, 2025
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実はキリスト教界隈でやたら評判のいい「沈黙」はスコセッシ版の方が好きで遠藤周作の宗教小説はこれと「死海のほとり」が優れていると思うのね
https://t.co/1RNYGeDn0d December 12, 2025
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朗読会『Book ClubⅧ』に出演しました📚
大好きな『#窓ぎわのトットちゃん』や
会場から笑い声が起こる
#遠藤周作『女の決闘』を朗読。
異なる声の温度を、バイオリンとピアノ、
そしてチンドン屋さんの音色!とともにお届けしました。
温かな時間をありがとうございました✨
#朗読 #朗読会 https://t.co/5MRYs2MhVf December 12, 2025
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読了。沈黙、白い人黄色い人、海と毒薬。ひとまず遠藤周作はこのあたりでくぎりかな、と。
文章上手いですね…と思わされます。内容の重みが計り知れないのですケドそれでも読み切ってしまう魅力。
倭国人とは、というよりも生きるとは、の方が印象として大きいなと思う。 https://t.co/jCOvf2ChwJ December 12, 2025
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大学生の時に遠藤周作の死海のほとり、イエスの生涯、キリストの誕生を読んだ。
遠藤周作は幼少の頃からカトリックであったが、信仰心はなかったと死海のほとりに書いていた。信仰心の篤い友人やユダヤ人の司祭や、キリスト処刑のシーンを描くなどドラマティックな部分もあったが、重要なのはそこでは https://t.co/rm3YQAlGmL December 12, 2025
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遠藤周作「死海のほとり」を読んでの気づき
加害者も卑怯なこと、ズルいこと、人の道に悖る悪事をせざる得ない事情があったのか。私は運がいいことに親にも友人にも恵まれてきたが もし彼の環境だったら私自身も同じ悪い事していたかも。 https://t.co/skYCRbp2Mj December 12, 2025
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@papayu3 地震が大変だったようですね。今は大丈夫ですか。倭国が揺れていますね。祈っております。今日はやっと遠藤周作氏の死海のほとりを読み終えました。昔の読み返しです。十字架の道行きの代わりになりました。体調は如何ですか。お大事になさって下さい。アッシジに戻ります。ワード文書は探しやすいです https://t.co/ztHTgLL14e December 12, 2025
本:「海と毒薬(遠藤周作)」3回目。そして、読むたびにいいなと思う。遠藤周作の文体は、淡々と読み手に優しくてとてもいい。映画では、勝呂を奥田瑛二、戸田を渡辺謙が演じていたが、本当にサマになるキャスティング。読むたびに二人の姿が脳内再生。私の人生におけるベスト10の1つ。今年49。 December 12, 2025
遠藤周作の海と毒薬があまりにも面白かったから続編の悲しみの歌読んだ。
続編って大体つまんないけど、半日で読み終えた。タコピーの原罪いっき見した後くらいしんどい。
久々に純文学で食らった。本当に素晴らしい作品でした。 December 12, 2025
@jiro6663 それを観たとき遠藤周作の「海と毒薬」で生きながら解剖された米兵の最後の言葉が「ママ」、同じ病院で懸命の手術の甲斐なく亡くなるお嬢様も「お母さま…」と呟いてこと切れていたのを思い出して。人間最後は基本的にお母さんにすがるのかなあと思いました。両方男性作家というバイアスはあるのかな。 December 12, 2025
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