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エッセイ
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2025.12.02 11:00
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ナポリタンと出会ってからいい意味で人生が変わった。しばらく食べないと恋しくなる。とにかく、天才すぎる料理だ。
イタリア人の僕が、マンマに内緒で「ナポリタン」を崇拝する理由。考案者はマジで天才だ|マッシ|エッセイスト・ライター @massi3112 #これ考えた人天才 https://t.co/PG5yx7KQah December 12, 2025
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結婚してすぐの頃、夫に失望する夢をよく見ていた。夢の中の夫はやたら横暴で、軽薄で、私をぞんざいに扱う。私は憤り、「そんな人だと思わなかった!」と泣きながら夫に訴えるが、夫は薄ら笑いを浮かべるばかりでまともに取り合わない。怒りに任せて掴みかかったところで目が覚める。
夢だったことに安堵し、隣にいる現実の夫に「こんな酷いこと言われた!」と夢の中での悪行を報告すると、夫はいつも「夢の中の俺がごめんね」と代わりに謝ってくれた。一緒に暮らすうちに夫が豹変し、私を嫌うようになるのではないかと、深層心理で恐れていたのかもしれない。
掛け布団はそれぞれ一枚ずつにしている。夫は網で炙られる焼き鳥の如く頻繁に寝返りを打つタイプだが、なぜか布団は乱れない。一方、私はいつも布団が剥がれている。夫は夜中に目が覚めたときにかけ直そうとしてくれるらしいが、布団を足で挟んだり下敷きにしたりしていることが多いため、困難を極めるという。
「だからね、俺の布団を一部分け与えて、布団の温かさを思い出させてあげてるんだよ」
布団の温かさを思い出した私は、そのうち自分の布団の中へと、もぞもぞ帰っていくらしい。昆虫の飼育本に習性を利用した飼育のコツとして書いてありそうな手法である。
夏の私はさらに厄介で、寝ている間に暑くなり無意識にパジャマの下を脱いでしまう。こうなってはもはや夫もなす術がない。夜中に緊急地震速報が鳴った時、飛び起きた夫が真っ先に確認してきたのは「ズボン穿いてる!?」だった。世話が焼けるにもほどがある。
私ばかり迷惑をかけていると思われるのは癪なので一応言っておくと、夫も日によっていびきがうるさい。ただ、うるさくて眠れないということはほとんどない。私は秘技を編み出した。夫の呼吸に自分の呼吸を合わせて、夫のいびきを自分のいびきと思い込むのだ。どんなにうるさくても本人は起きないという現象を逆手にとった手法だが、これが思いのほか眠れる。寝ている間にいびきを共有されていることを、夫は知らない。
ある夜、夫のいびきを聞きながらSNSを見ていると、「世界中の男がみんなケンティーになればいいのに」という投稿が目に留まった。興味深い話だと思った。この人はケンティーが好きで、好きすぎて、こういう感情に至ったわけだ。
小学生の頃に読んだ『ブッタとシッタカブッタ』という本のことを思い出した。ブタのキャラクターが仏教の考え方をもとに「心」について学んでいく本で、その中に、「もしもこの世の中にブタしかいなかったら、ブタの全てがブタと呼ばれることはなかったであろう」というような話があった。私はこれを読んだ時に未だかつてない衝撃を受け、この世のあらゆるものに名前がある意味、そして、たった一人の自分自身の存在を強く意識するようになった。
もし世界中みんなケンティーだったら、今そこでいびきをかいて寝ている人物もケンティーになるわけだが、それは果たして本当に「ケンティー」なのだろうか。やはり、ケンティーはたった一人だからケンティーなのであり、夫もたった一人、他と区別する必要のあるたった一人だから、夫なのである。とはいえ、私も布団を好きすぎるあまり、「夫が布団だったらもっとよかったのに」という迷言を吐いたことがあるのだが。
二人でとある野外ライブに行った。
ライブ中、我々の斜め前にいた男がずっとスマホで動画を撮っていた。それが常に視界に入り込んで鬱陶しく、そんなに画面越しで見たいなら家でYouTubeでも見とけよ、などと内心毒づいていたところ、男がスマホを掲げてゆっくりと振り返り、後ろの観客を撮りはじめたので、私は音楽に合わせて腕を振るふりをしながら、カメラに向けて何度か中指を立ててやった。
帰り道、夫にそれを言いたかったが、「そんなことしちゃダメだよ」と嗜められる気がしてためらった。でも結局、言いたい気持ちが勝った。
「前の人、ずっと動画撮ってたじゃん」
「撮ってたね」
「ムカついたからさ、ノッてるふりして中指立ててやった。」
少しだけ緊張しながらそう言うと、夫は目を見開いた。
「俺もそれやろうと思った! やらなかったけど、やりたかったわ!」
やろうと思うだけでやらない夫とやってしまう私で品性に差が出る形となったが、私はまた一歩、夫に嫌われない確信を強めた。日々の小さな共感が、意外な承認が、私を油断させていく。「風邪ひいちゃうよ」と布団をかけてくれるたった一人の気持ちを無下にして、私は今日も布団を蹴る。今ではもう、性悪夫の夢は見ない。
先日、夢の中で盛大に小便を漏らしたが、夢の中の夫は嫌な顔ひとつせず、掃除までしてくれた。目が覚めて現実の夫にお礼を言うと、夫は「どういたしまして」と、穏やかに笑った。
(エッセイ集『わざわざ書くほどのことだ』より、「性悪夫の夢」一部抜粋) December 12, 2025
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「編集部物語」ドラマ放映に前後して、
エッセイCOMICSの2作品の紙単行本化が決定!
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『令和に官能小説作ってます フランス書院編集部物語』
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官能小説の特異な世界…覗いてみませんか? December 12, 2025
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「私はありとあらゆるものに似ている。」とは私のエッセイ #ちゃぶおど の書き出しだけど、まさか写楽が描いた浮世絵にまで似ているとは思わなかった。写楽、しゃらくさいよ!By.グニャ富さま。お涼の初大河、見てくれてありがとう🕺🪭#大河べらぼう https://t.co/ti2CUEgwRD December 12, 2025
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くら寿司にて、きっと目も当てられないほどの悲壮感を漂わせていたのだと思う。 #漫画が読めるハッシュタグ #コミックエッセイ https://t.co/5Pckuf1Ma8 December 12, 2025
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人を好きになるのはすてきなことだが、「女」として消費されたり、結婚が目的になることには、向き合えない。制度や社会通念、〈わたし〉の気持ちの中で矛盾するものを抱えながら綴った、ごくごく個人的な「ルポ」エッセイ集。星野文月『Personal matters 結婚のこと』 https://t.co/htj1nbqCmC December 12, 2025
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✨明日発売✨
「東京人」2026年1月号特集「500号記念! アーカイブス・オブ・東京人」は明日(12/3)発売です。ひと足お先に目次を紹介。
[対談]
▼建築 すそ野が広がった建築文化
藤森照信×五十嵐太郎
▼まち 紙の上で、都市空間をアーカイブする
三浦展×南後由和
▼なつかしの東京 変わりゆくまちを見つめて
泉麻人×平山亜佐子
▼地形 2000年代からの地形ブームを牽引?
皆川典久×細馬宏通
[Tokyo Photographs 2026]
▼Unrealな都市のReal──「東京写真」のいま 飯沢耕太郎
[エッセイ「東京人」とわたし]
大竹昭子/ゆっきゅん/池澤春菜
[「東京人」を読む]
▼江戸吉原 遊郭文化に対する理解の変容 渡辺憲司
▼鉄道 東京駅の危機から鉄道遺産まで 内田宗治
▼映画 銀幕のなかに失われた東京を探して 川本三郎
▼文学 まちに生きる、物語が生まれる 南陀楼綾繁
▼古典芸能 現代と格闘する「すごい手」 九龍ジョー
▼思想 「東京とは何か?」を問い続ける 苅部直
▼音楽 都会の片隅で新しい曲が生まれようとしていたとき 大谷隆之
▼マンガ 変化していく時代の記憶装置 南信長
▼「東京人」バックナンバーリスト 創刊号〜499号
https://t.co/uH5lDEUb8a December 12, 2025
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素晴らしいエッセイだ。「経済学」を「ゲーム理論」に置き換えることで、ゲーム理論と統計学の「真逆」の哲学も説明できる気がする。
「統計学」と「計量経済学」の本質的な違いとは? https://t.co/dwS1QfKxdy December 12, 2025
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【朝宣伝おはようございます!】
・エッセイ的な物語が好き
・現代怪談みたいな何か
・不思議な感じの作品を読みたい
そんな貴方にはこの小説がおすすめ!
【百怪】【完結】
https://t.co/j2fS8GOkV7 December 12, 2025
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小さな小さな随想、カクヨムにて掲載。
「コーヒー、一杯ぶんの距離」
https://t.co/zvLjgpbo8S
#カクヨム
#エッセイが読めるハッシュタグ https://t.co/AG3YEvC3tN December 12, 2025
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ほんまに大変な話を高二の娘から聞かされた両親の姿をご覧ください
https://t.co/JILHwrNl9F
今日のブログだよー
読んでね🙂
#コミックエッセイ
#漫画が読めるハッシュタグ December 12, 2025
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小さな小さな随想、カクヨムにて掲載。
「動画の向こうに残っていたもの」
https://t.co/gzpyvCXKoK
#カクヨム
#エッセイが読めるハッシュタグ https://t.co/hSrhpf3Cff December 12, 2025
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岩波書店のPR誌『図書』12月号の嶋田奈穂子「賽銭箱に見つけた答え」を読む。『看取られる神社』(あいり出版)をめぐる幾つかのエピソードを通じて、神社はどういう場所なのかという問いを考察したエッセイ。「自分の内にある他者に共感する力」が生まれる場所が神社などの聖地なのだろう。 https://t.co/0blv5nvbPm December 12, 2025
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【1F / 週間ベスト】
書泉ブックタワー1階フロアの、週間売上ベスト・ジャンル別1位はそれぞれこちらになります!
◎エッセイ・読み物部門:「帰りに牛乳買ってきて」(柏書房)
◎お笑い部門:「家族コント」(実業之倭国社)
◎占い部門:「六星占術シリーズ」(講談社)
◎サブカル部門:「台東区 裏の歩き方」(彩図社)
◎料理書部門:「世界一美味しくて健康的なズボラ飯」(KADOKAWA)
◎健康書部門:「四毒抜きのすすめ実践ガイド」(扶桑社)※ムック
※集計2025年11/24~11/30※
#秋葉原 December 12, 2025
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カクヨムコンテストに参加してみます
良かったら、応援してくださいね📣
🥘異世界リストランテ『ピッコラ』🥗
🏔️異世界スローライフ部門
https://t.co/5wqVBaKWLj
🌻幸せをありがとう🪴
📗エッセイ、ノンフィクション部門
https://t.co/qMDfQL742p December 12, 2025
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実際の売れ方を見ても、また議論の盛り上がりを見ても、人文書なるもののほうが文学よりも遥かに議論の対象となり、知性ある人々の興味を惹くのは面白いなと思っている。言葉による表現のなかでも、日記やエッセイの盛況、詩歌の復活の傍で小説だけが読まれない。読まれても議論にはならない。人間に対する理解が「文学的な小説(いわゆる純文学)」によってではなく、他のかたちでなされる時代なのだろう。 December 12, 2025
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なぜだかいつもタイミングが悪く、チャンスを逃してきた気もするし、屈託なくみんなと盛り上がることもできなかった――でも、わたしはわたし、自分の人生を好きでいるために、いま書こうと思う。生活を書くライターが綴る、等身大のエッセイ集。
藤沢あかり『行きたい店は臨時休業』 https://t.co/qXrAeG37hl December 12, 2025
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勢い余って、ヴァージニア・ウルフの全エッセイリストを作って、邦訳のあるものはその書名とを対応させるようにしようと思ったのだが……。最近本国で出た版だとだいぶ増えてるのね。そういうわけで不十分なのだが、とりあえず公開しておく。
https://t.co/1eLCmLFRxa December 12, 2025
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